■プロフィール

笹井宏之

Author:笹井宏之
◇1982年夏生まれ
◇ししゃも好き
◇療養生活をおくりながらあっけらか
 ーんと短歌をつくっています

○メールはこちら
 tsutsui@izumy.com
(@は半角文字で入力してください)

【温帯空虚】
題詠100首用のブログはこちら

療養生活あれこれ

■最近の記事
■最近のコメント

■最近のトラックバック
■月別アーカイブ

■カテゴリー
■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
■FC2カウンター

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
『ダ・ヴィンチ』7月号に
2010.08.13武雄初盆

鞄からこぼれては咲いてゆくものに枯れないおまじないを今日も

                    ~ 笹井宏之『ひとさらい』より ~




武雄の父の初盆です。

宏之は武雄のじいちゃんと武雄の空と星が好きでしたので

一緒に帰ってきているような気がします・・・・・・



2010.08.09夕景


(写真上:武雄の家の花 2010.08.13)
(写真下:2010.08.09夕景)



知人が『ダ・ヴィンチ』7月号に川上未映子さんが、『ひとさらい』と宏之のことを
紹介して下さっていると教えてくれましたので本を取り寄せました。


スノードーム前夜       川上未映子
第三回 風と桃のありか

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
笹井宏之さんの『ひとさらい』。
ひとりきりの部屋で床に仰向けに寝転んで、けれどもしゅっと覚悟を決めて、
白い紙のうえにひっそりした暗号みたいに連なった一行一行を読み始める
と、とたんに何かが届いてくるから、嬉しいのだけれどちょっとこわいような
気持ちになる。それはその届きかたがあまりに急で確実だから、素晴らしい
な、すごいなってすべてを任せてしまいたくもなるのだけれど、わたしはもう
大人なので、事態を把握できないままにさらわれそうになるのが不安になる。
その届けられながらにして奪われるようなものに飲みこまれないよう、なんと
かそれらを言葉にしたいのだけれど、追いつかず「馬鹿みたいだけどこういう
ときって、涙が出るよな」ってそんなこと、確認しながら泣いていた。

「運河へとわたしのえびが脱皮する いろんなひとを傷つけました」
「あのひとは自転車を漕ぐひとでした 右手にお箸持つ人でした」
「空と陸のつっかい棒を蹴飛ばしてあらゆるひとのこころをゆるす」
「いつもより遠心力の強い日にかるくゆるめたままの涙腺」
「一生に一度ひらくという窓の向こう あなたは靴をそろえる」
「内臓のひとつが桃であることのかなしみ抱いて一夜を明かす」
「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こんなにも透明で、永遠かと思えるほどの停滞を軽々と飛び越えてしまうあざや
かな言葉に生まれ変わって、それを体験したことのない他人をどうしてこんな気
持ちにさせることができるのだろう。この言葉たちは、世界に出ようとするときに、
なぜ彼という場所を選んだのだろう。そして、わたしたちの内臓のひとつが桃で
あることを、どうして彼らは知っていたのだろう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わたしは彼の歌を彼がこの世にいなくなってから知りました。

「風という名前をつけてあげました それから彼を見ないのですが」
ダ・ヴィンチ7月号
(写真:ダ・ヴィンチ7月号)
スポンサーサイト


残照 | 23:45:42 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
川上末映子さんの小説「乳と卵」はリズム感がある文章で個性的です。
その川上末映子さんが笹井宏之さんと出会ったのですね。
ご紹介ありがとうございます。

創作者と創作者の出会い、詩人と詩人の出会い。
あらためて笹井宏之さんの詩文の日本語が持つ深みと広がり、言葉の
組合せでイメージがこんなにも重なる困惑。それでも、それだからこそ、
やはり惹かれる。不思議な人は楽しいですね。
2010-08-26 木 11:17:44 | URL | 阿智胡地亭 辛好 [編集]
阿智胡地亭 辛好 様
いつもありがとうございます。
川上未映子さん、多才な方ですね。
彼女のしゃべり、音楽、文章、不思議な魅力を感じます。

そういえば、「ゲゲゲの女房」の松下奈緒さんのピアノも
歌も一流ですね。

多才な方は人を惹きつける何かをお持ちですね。
2010-08-27 金 00:41:30 | URL | 笹井の父 [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。