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笹井宏之

Author:笹井宏之
◇1982年夏生まれ
◇ししゃも好き
◇療養生活をおくりながらあっけらか
 ーんと短歌をつくっています

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おくり
  胡蝶蘭(2013-09-21)

  ひろゆき、と平仮名めきて呼ぶときの祖母の瞳のいつくしき黒   2007.11.15

         ~ 笹井宏之 『八月のフルート奏者』 より ~




九月十八日、母が旅立ちました。
碗琴の音色を聴きながら・・・


月(2013-09-22 03:26)


着物きて屠蘇をのみ干す面影を 春のはじめの初夢に見る   しげよ

母が平成十七年正月に詠んだ歌。
十九年前に亡くなった父の面影を偲んだ歌なのでしょうか・・・

花が好きで、歌が好きで、踊りが好きで、
いつもにこやかなやさしい母でした。
小さな体のどこに秘められていたのでしょうか、
凛とした強さを持った人でもありました。


月2(2013-09-22)

窯元の家に嫁ぎ、戦中・戦後の苦しい時代に私たち六人の子供を育て、
決して裕福ではありませんでしたが、忍耐強くしなやかに家族を守って
きてくれました。

孫、曾孫も大変可愛がってくれました。
佐賀新聞読者文芸に掲載された宏之と孝徳の短歌と詩を切り抜き、
日付順に手帳に張り付けていました。

その手帳には、母が若い頃に詠んだ短歌や俳句も少し綴られていました。

(母が祖父を送った句)   旅立ちや 寒さいとわず 麻衣

(母が叔母に送った句)   ながめつつ 姿そのまま 落椿



音を紡ぎ、言葉を紡ぐDNAは母からのものだったのでしょうね。


夏場から重篤な日々が続き、妹・義兄と交代で病院に詰めていました。
九月に入ってから幾度となく、院長から「今日明日が」と言われましたが
その度に乗り越えてくれました。
最後まで、私たちに「生きる強さ」「生きることの尊さ」を教えてくれました。


心豊かに私たちを育んでくれた母を、碗琴のしらべで見送りました。


やさしい面影を残し、母 繁代は九十四歳の生涯を閉じました。


  祭壇(2013-09-21)

     シゲヨさん、むかしのことをはなすとき百合にならなくてもいいからね 

           ~ 笹井宏之 『えーえんとくちから』 より ~


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残照 | 07:21:15 | Trackback(0) | Comments(12)